1959-03-28 第31回国会 衆議院 本会議 第32号
いわゆる向坂論文は社会党左派の思想を代表するものとも見られますが、これは明らかに議会主義の否定であり、暴力による階級独裁論でもあります。すなわち、この論文は、「権力を最終的に奪取する戦いに、何らかの意味で力を考えない方法はあり得ない」と強調し、「交通、通信労働者の組織だけがストライキをやうても日本の政治と経済を麻痺させることができる」と、暴力革命の戦術論まで明らかにしているのであります。
いわゆる向坂論文は社会党左派の思想を代表するものとも見られますが、これは明らかに議会主義の否定であり、暴力による階級独裁論でもあります。すなわち、この論文は、「権力を最終的に奪取する戦いに、何らかの意味で力を考えない方法はあり得ない」と強調し、「交通、通信労働者の組織だけがストライキをやうても日本の政治と経済を麻痺させることができる」と、暴力革命の戦術論まで明らかにしているのであります。
先般世に公表されました、いわゆる向坂論文のごときは、全く議会制度を無視し、階級闘争をあおり、階級独裁を示唆する論理でありまして、まさに現行憲法の否定そのものであります。(拍手)ところが、驚き入つたことには、一方においては憲法擁護の運動に加担されておる人々の中に、かかる憲法否定の向坂論文に公然と共鳴されている人がありますことは、私どもの全く理解しがたいところであります。